私は多嚢胞性卵巣症候群や無排卵、月経困難症、骨盤子宮内膜症の疑いなど婦人科系のあらゆる症状や体質に悩まされていましたが、30歳で妊娠することができ、現在は妊娠9ヶ月を迎えている「プレママ」です。。排卵誘発剤は使わずに、超低容量ピルの服用により卵巣を休ませることで排卵ができるようになりました。
高校生の頃初めて産婦人科に行った際に無排卵だと言われ、その時早々に「不妊治療が必要になる体なら、自分は結婚や出産はしない」と決め、10年近く過ごしてきました。しかし、26歳の時に現在の夫に出会い「この人と結婚して、子供を授かりたい」と言う気持ちが生まれ、これまでしてこなかった「妊娠できる体になるための努力」を優先する生活を送ることを決意し、低用量ピルの服用や体質改善、仕事のセーブなど、誰にも言わずに取り組みました。
この記事では、多嚢胞性卵巣症候群、無排卵月経、月経困難症の私が妊娠できた体験談について書いていきます。
私のような症状や体質(病気)により妊娠を諦めていたり、悩んでいたりする人にとって少しでも希望になったり役に立てれば嬉しいと思います。
前編:無排卵でも多嚢胞性卵巣症候群でも妊娠できた理由
この記事は、前編後編に分けてお送りしている「後編」記事です。前編は以下リンクよりチェックしてみてください。
多嚢胞性卵巣症候群で無排卵の私が妊娠できた体験談|前編
【前編の内容】
■無排卵でも多嚢胞性卵巣症候群でも妊娠できた理由
■多嚢胞性卵巣症候群・無排卵の私が排卵し妊娠するまでの流れ(前編)
⒈無排卵とわかったのは高校生
⒉20代前半で多嚢胞性卵巣症候群と診断
⒊低用量ピルでの月経困難症治療
多嚢胞性卵巣症候群・無排卵の私が排卵し妊娠するまでの流れ(後編)
ここからは前編の続き、低容量ピルを服用した私に起こった変化から妊娠するまでの流れを詳しくお伝えしていきます。
⒋低用量ピル服用中止で見えた「変化」
26歳の時、子宮内膜症の症状の悪化により飲み始めた低用量ピルは、副作用が酷かったため、3ヶ月しか飲んでいないのですが、私の体には変化がありました。ピル中止後生理らしき不正出血は2ヶ月後くらいにありました。量的に生理とは言えないものの、いつもの通りに体調が悪くなったので、次の生理の前に、鎮痛剤や漢方などを処方してもらおうと、産婦人科に行きました。その際エコーの検査をした医師は「あれ?多分今回排卵すると思うよ。卵胞が育ってる。」と私に言いました。低用量ピルを飲む前に先生に「低用量ピルを飲んでみて、服用を中止すると排卵できるようになる人もいますよ。絶対じゃないけどね。」と言われていましたが、まさか自分がそうなるとは思っていなかったので、驚きました。そして、後日再度受診をしてみたらその卵胞は無くなっていました。つまり、本当に排卵をしたのです。
確かに、この時の生理2週間前頃は今までとはまったく違い、ひどく具合が悪く、ひどい腹痛に襲われ、そして2週間後に来た生理も今までになく量が多く、そして生理痛もさらに重く、いつもとだいぶ様子が違ったのです。
結局、変化があったのはこの1回のみ、その後の生理はまた今まで通りに戻ってしまい、基礎体温をつけても私の体温はずっと35.0度〜35.5度をキープ、多嚢胞性卵巣症候群の典型的な症状である、リング状の小さい卵胞はまた増えていきました。しかし、このたった1回の排卵は私にとっては大きな出来事でした。
⒌低用量ピルで真面目に治療をする決意
高校生の頃から、結婚出産はしないというスタンスで生きてきた私は、26歳の頃今の夫に出会いました。「この人と一生一緒にいれたら楽しいだろうな」と思い、自分の選択肢になかったはずの「結婚」という文字が頭の中に浮かぶようになりました。そして同時に浮かぶようになったのが「子供を授かりたい」という心の奥にあった想いです。この願望が自分にあったことに、当時私は驚きました。でもこの願望に気づいてしまった以上、妊娠に向けて努力してみようと思いました。この時私は27歳でした。
以前の「低用量ピルの服用を中止したらその直後は排卵できた」という体験から、その変化をもう一度期待して、真面目に低用量ピルを飲み続ける決意をしました。
この時ちょうど、仕事が激務になったせいなのか、生理痛がさらに悪化し、子宮内膜症の症状にも悩まされるようになっていました。鎮痛剤や座薬も一切効かず、排便痛や排尿痛も出てくるようになり、生理開始2〜3日は立ち上がれず、トイレにも這って行くようになってしまっていたので、先生にも「副作用も辛いかもしれないけど、もう低用量ピルを飲むしかないよ」と言われました。幸いピルの種類を変えたこと、生理痛などの症状が重くなりすぎていて、副作用なんて些細なものに思えるようになっていたことから、今度のピル服用はすんなり続きました。むしろこのピルのおかげで私は仕事に集中できるようになり、快適な生活を手に入れることができ、結果として27歳から30歳まで飲み続けることができました。
⒍妊娠に向けて低用量ピルを中止
29歳で結婚し、結婚式も終えた頃、真剣に子供のことを夫婦で考えるようになりました。これまで、私がすんなり子供を授かれる体ではないことは説明していたため、夫も簡単なことではないことはわかっていました。
低容量ピルを中止してみて排卵がありそうならタイミングをとる、なさそうなら本格的な「不妊治療」をはじめると心に決め、ピル服用を中止しました。ピルをやめると当然、体調不良は全部元どおり。とても苦しい数ヶ月を過ごしました。その間は毎日基礎体温をきっちり計り、自分の体を注意深く観察しましたが、なかなか生理が復活しなかったので、不妊治療専門の先生を紹介して頂き、かかることにしました。先生にこれまでのことを話すと、まずは自然に排卵するか、経過観察をしようと言ってくれたので、毎週病院に通いました。ピル服用中止から3ヶ月後にきた、少量の出血の後、全く私の卵胞は育つ気配もなく「やっぱり前回のことは奇跡だったのかと」肩を落とし、これから排卵誘発剤などで頑張って行こうと思い、とりあえず生理の復活を待ちました。2ヶ月待っても生理がこず、先生に今後の進め方を相談しようと受診。その時、エコーで診てもらったところ「卵胞育ってますよ。時間はかかったみたいだけど1つ大きくなってます。週末あたりタイミングとればいけるかしれないよ」と言われ、奇跡を信じて、言われた通りにタイミングをとってみました。その2日後、基礎体温がグンッとあがり、珍しく36.5度を越え、それが続いたのです。そして前回の診察から2週間後の診察で「おめでとうございます。妊娠してますよ」と告げられたのです。
その時の感情は「信じられない」と「この瞬間のために数年前から計画的にピルを服用してきて本当によかった」でした。
長くなりましたがこれが私が妊娠するまでの流れです。
無排卵でも多嚢胞性卵巣症候群でも排卵する可能性はある!
無排卵、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜症、月経困難症など婦人科系で色々と悩みを抱えている人は、自分は妊娠できないかもしれないと不安に思ったり、妊娠を諦めていたり、仕事をしながらどう不妊治療をしていったら良いか、など色々な悩みを抱えていると思います。私も数年間そうでした。「子供を授かりたいけど今すぐではない」と思っていた私は、卵巣を休ませることによって、時間をかけて「排卵できる体づくり」をすることができました。そして現在は妊娠9ヶ月を迎えています。
もちろんこの方法が、誰でも当てはまり成功する方法ではありませんが、必ずしも本格的な不妊治療をしないと、妊娠することができないというわけではない、ということをこの記事でお伝えできれば良いなと思いました。無排卵や多嚢胞性卵巣症候群の人中には、ヨガを毎日のように行ったことで排卵できるようになった人や、不規則で栄養不足な生活を改善したことで排卵ができるようになった人もいます。不妊体質であることがわかったら「すぐに妊娠を望むわけではないから、体質改善のために行動しよう」「早めに妊娠を希望するから、すぐにでも不妊治療を始めよう」など自分その時のステージに合わせて、行動していくのが良いと私は思います!
長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。