ひな祭りのお祝いを始めるのは生まれてからすぐが良いとされていますが、終わりには特に決まりがありません。
ひな祭りは、雛人形を飾ることで「厄よけ」や「けがればらい」をし、女の子の健やかな成長を祈る行事です。
そのため、自分の娘を大切に思い、ひな祭りのお祝いをすることで守ってもらいたいという思いがある限り、いつまでも雛人形を飾り、ひな祭りを祝って良いのです。
逆に、親が子育てに何らかの区切りをつけてひな祭りのお祝いをやめてしまっても良いのです。ひな祭りのお祝いをしないからといって娘を大事に思っていないということになるわけではありません。
ひな祭りのお祝いを続けるのもやめるのも、その家庭ごとに基準があって良いということです。
この記事ではひな祭りを祝う年齢の決まり事について詳しくお伝えしていきたいと思います。
ひな祭りをお祝いする年齢
何歳から祝うのか
ひな祭りのお祝いをいつまでするのか、については決まりはありませんが、お祝いをし始める年齢には決まりがあります。
ひな祭りのお祝いは女の子が生まれた時からする必要があります。ただし以下2つに当てはまる場合にはその年は無理にお祝いをしなくても良いと言われています。
●お産の後、母親の身体をゆっくり休める為に生まれまれてから21日以内に桃の節句が訪れる場合
●お宮参り(生後一ヶ月)して神様に生まれた事を伝えるまで
ひな祭り間近に生まれた女の子については、急いでお祝いをする必要はないということです。
何歳まで祝うのか
ひな祭りを祝う年齢に決まりはなく、何歳まで祝っても問題ありません。
ひな祭りは女の子の健やかな成長を祈り、雛人形は「厄よけ」や「穢れ(けがれ)払い」の意味を持つものです。女の子を守ってもらう事を祈るのが本来の目的なので、雛人形を飾る年齢はいつまでと決められるものではありません。
幼い頃から大きくなって結婚しても、自分の娘を大切に思い、ひな祭りのお祝いをすることで守ってもらいたいという思いがある限り、いつまででも雛人形を飾ってお祝いをして良いのです。
つまり、ひな祭りのお祝い事をいつまでやるかは家庭によって様々で、正解も不正解もないのです。
そのため、家庭ごとに「子育てがひと段落した」等の理由でひな祭りのお祝いをやめてしまったとしても問題ではないのです。
・娘は結婚していないが、成人をしたからひな祭りのお祝いをしなくなった
・娘が興味を示さなくなったからお祝いをしなくなった
この場合も間違いではありません。
雛人形は娘が結婚してからも飾っていて良い
「雛人形はしまうのが遅れると婚期が遅れる」という迷信から、「雛人形は結婚したらその役目が終わり」というイメージがあるようです。
そのため、雛人形を結婚してからも飾っておくのは良くないのでは、と思う人もいます。
しかし、雛人形は「災いから女の子を身代わりになって守る人形」と考えられているので、子供のことを思う限り飾り続けて良い、つまり娘が結婚して嫁いだ後も、ひな祭りには雛人形を飾り続け、お祝いをすることは全く問題ありません。
また、「娘が結婚していないのに雛人形を処分してしまうと結婚できなくなってしまう」と考える人もいます。
これも特に言い伝えや決まり事はなく、雛人形を処分したからと言って娘が結婚できなくなるということはありません。
何かの区切りをつけたタイミングで雛人形を処分しても問題はないのです。
雛人形を自分の娘に引き継ぐのは良くないこと
雛人形は結婚した際に嫁入り道具として一緒に持っていく人も少なくないようです。その雛人形を、自身の娘に引き継ごうと考える人もいるようですが、それは良くないことだと言われています。
雛人形は「1人の女の子の身代わり」として厄やけがれから守ってくれる存在であり、あくまでその人だけの身代わりです。
そのため、新たに女の子が生まれた場合は新しくその子供のために厄を請け負ってくれる存在としての雛人形を用意し、お祝いするのが良いのです。
結婚して家を出る際に雛人形を持っていった場合は、親の代わりに自分自身で厄ばらいを続けるように変化していくということです。
雛人形を飾る期間
雛人形を祝う年齢に制限はありませんが、毎年飾り始める日としまう日には良いとされる日があります。
●雛人形を飾り始める日
ひな人形を飾り始める時期は、地域によって様々ありますが、代表的な良き日とされる日が2つありますのでご紹介します。
①春の訪れを告げる立春=2月4日
ひな祭りには女の子の成長を祝う他、春の訪れを祝う意味もあります。その為、冬から春に移り変わる節分が過ぎて、暦の上でも時春が始まる「立春」の日から飾り始めると良いと言われています。
節分で厄をはらった後すぐに飾るのが良いとも言われています。
②雪が溶けて寒さが和らぐ「雨水」=2月18日か19日
季節を春夏秋冬にわかえる為に森いられた中国定気法、「二十四節気(にじゅうしせっき)」によると2月18日か19日は雪が溶けて雨に変わる「雨水」とされており、この日を境に寒さが和らぎ、本格的な春が近づくということから春の訪れを祝う雛人形を飾る日として良い、と言われています。
●雛人形をしまう日
暖かくなる「啓蟄(けいちつ)の日」=3月6日
二十四節気の「啓蟄(けいちつ)の日」は寒い冬が終わり、土の中で過ごしていた虫や動物が暖かさで外にで始める日とされています。冬の寒さが終わって気温が暖かくなる日に雛人形を片付けると良いとされています。
ひな祭りを祝う年齢に決まりはありません。
自分の娘を大事に思い、守ってもらいたいという気持ちをひな祭りのお祝いによって祈るのは、いつまでも続けて良いことなのです。
また、娘が成人した、学校を卒業した等、親として子育ての役目を終えたと感じたタイミングで「もうひな祭りをやらなくても娘は大丈夫だろう」という考えのもと、お祝いをやめてしまっても良いのです。
祝い始めるのは生まれてからすぐが良いとされていますが、終わりはその家庭ごとのタイミングや価値観でそれぞれ違って問題ないということです。
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