こどもの日の菖蒲湯の意味や由来と体に良い効果について解説

こどもの日や端午の節句に入る菖蒲湯には、どのような意味や効果があるのでしょうか。
菖蒲湯には厄除けと、季節の変わり目に風邪を引いたり体調を崩すことなく、この夏を迎えられますように、と無病息災を祈る意味が込められています。
菖蒲は昔からけがれを払う役割があると言われており、また古くから漢方に使われるなど、体にも良いとされているため、季節の変わり目のように体調を崩しやすい時期に菖蒲湯に入ることで、厄や病気から身を守ることができると言われています。菖蒲に含まれる精油の成分には、血行促進や疲労回復、リラックス効果があり、実際に体に良い効能がありますので、こどもの日には菖蒲湯に入って、家族皆で厄除けや健康を祈ってみてはいかがでしょうか。

この記事では菖蒲湯の意味や由来、具体的な効果や菖蒲湯の入れ方について詳しくお伝えしていきたいと思います。

菖蒲湯に入る意味や由来

菖蒲湯に入る意味

菖蒲湯には厄除けと無病息災を願う意味があります。
菖蒲湯に使われる菖蒲には昔からけがれを払い、厄から身を守ってくれる役割があると言われています。また、古くから菖蒲の根っこは生薬として使われ、茎は血行を良くし、葉は煎じれば腹痛の薬になると言われ、様々な病に効果があるものとされてきました。
このけがれや厄から身を守ってくれて、体に良いとされる菖蒲を入れた、菖蒲湯に入ることで、体調を崩しやすい季節の変わり目を元気に乗り越えることができると考えられています。
このように端午の節句では、菖蒲が厄や病気から人々を守る重要な役割を果たしているため、別名「菖蒲の節句」とも言われているのです。

菖蒲湯の由来

端午の節句に菖蒲を用いる風習は、もともと中国から伝わったものです。病気が流行りやすい季節の変わり目に、菖蒲を漢方薬やお酒にして飲み、けがれを払っていました。
奈良時代頃に日本に伝わると季節の変わり目である5月に、厄を運ぶとされる魔物が嫌う、香りの強いよもぎや菖蒲を軒先に吊るして、けがれを払いをする行事として定着しました。
その後貴族など位の高い人々の中で、端午の節句の際にけがれを払い、体に良いとされる、菖蒲を浮かべた湯船に浸かる習慣が生まれました。鎌倉時代になると武家にもその習慣が広まりましたが、庶民の間にも定着したのは江戸時代になってからだと言われています。

菖蒲湯の体に良い効果と入れ方

菖蒲湯の効果効能

菖蒲湯に実際に入ることで、実際に何か体に良い効果があるのか、気になる方も多いと思います。
菖蒲にはアロサンやオイゲノールという精油成分が多く含まれており、この成分が含まれる菖蒲湯に入ると、血行促進や疲労回復が期待できると言われています。また、これらの精油は清々しい独特な香りのもとでもあり、リラックス効果もあると言われ、アロマセラピーのような役割も果たしてくれます。

具体的には、以下のような症状に効果が期待できると言われています。
●腰痛、神経痛、リウマチ、冷え性、筋肉痛、肩こり

菖蒲湯の入れ方

●菖蒲湯をそのまま湯船に入れる方法
菖蒲湯はお湯を溜めた湯船に菖蒲を浮かべるよりも、先に菖蒲を入れてからお湯を溜めた方が、より葉の成分がお湯に浸透するため、健康への効果が上がり、香りも良くなります。

■菖蒲湯の入れ方■
・菖蒲を10本くらいに輪ゴムなどで束ねて湯船に入れます。
・いつもと同じようにお湯を溜めます。
 ★温度はぬるすぎるとあまり効果が得られない可能性がありますので42度程度で入れるのがお勧めです。
・お湯からではなく、水の状態から菖蒲を入れ、お湯を沸かす方法が最も菖蒲の効果や香りをアップさせることができます。もしお水から沸かすことができるご家庭はこの方法が良いでしょう。

●菖蒲湯が直接肌に触れないように入れる方法
菖蒲が直接体に触れると痒くなってしまう人もいるかと思います。その場合は菖蒲を細かく切って、お茶パックのような袋や、ガーゼに包んでからお風呂に入れると良いでしょう。
菖蒲湯は赤ちゃんから入っても大丈夫とは言われていますが、小さいお子さんは肌が敏感な場合も多いと思いますので、菖蒲が直接肌に触れないように工夫してあげることをおすすめします。

●菖蒲の葉を頭に巻くと賢くなる
菖蒲の葉はお風呂に入れるだけではなく、頭に巻くと賢くなるという言い伝えがあります。お子さんにこの言い伝えを話し、お風呂に入った際に束ねたものをほどいて、お子さんの頭に巻いてあげるのも良いでしょう。



菖蒲湯には厄除けと、季節の変わり目を風邪を引いたり体調を崩すこと過ごせますように、と無病息災を祈る意味が込められています。

菖蒲は昔からけがれを払う役割があると言われており、また古くから漢方に使われるなど、体にも良いとされているため、季節の変わり目のように体調を崩しやすい、端午の節句の頃に菖蒲湯に入ることで、厄や病気から身を守ることができると言われています。
菖蒲に含まれる精油の成分には血行促進や疲労回復、リラックス効果があり、実際に体に良い効能がありますので、こどもの日にはぜひ子供だけではなくお父さんお母さんも、家族みんなで菖蒲湯に入って、皆で厄除けや健康を祈ってみてはいかがでしょうか。



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こどもの日と端午の節句は2つとも5月5日の行事ですが、もともとは別の行事であるということをご存知でしょうか。
菖蒲湯はもともと端午の節句の風習でしたが、大正時代に5月5日がこどもの日に制定されてから、「端午の節句の風習はこどもの日の風習でもある」と考えられ、こどもの日の風習としてもているのです。

こどもの日と端午の節句の意味や由来については、以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ読んでみてください。
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こどもの日と端午の節句の意味や由来|もともとは別の行事だった

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